カワイイけどどこか怖い世界観の漫画 セントールの悩み

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セントールの悩み 1巻 [Blu-ray]

アニメにもなっている今話題の漫画。いわゆるケモノ娘とかモンスター娘系で、最近そういうジャンルが好きになってきたので手に取ってみました。てっきり萌え重視の作品かと思って1巻から読んでみましたが、なんか思ってたのと違ってました。

狂気を感じる世界設定

獣人や天使?が生活し、普通の人間が全くいない世界のお話です。人間と獣人が共存するタイプの世界設定はよく見かけますが、最初から獣人しかいない世界、でも人間の社会のような環境で生きているというのは珍しいパターンではないでしょうか。その世界の歴史から詳細に設定されていて、なぜこんな世界になったのか、どこで枝分かれしたのかなど知ることができて面白いです。倫理観、宗教なども独自の世界で、とにかく子供がしっかりしすぎている。子供向け番組が大人の道徳すぎる。なんだか狂気を感じます。

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諸星大二郎を彷彿とさせる

作者が影響を受けたのかは定かではないですが、僕は諸星大二郎の「バイオの黙示録」や「私家版魚類図譜」などを思い出しました。人間と動物が合体したような生き物、どこか淡泊な雰囲気が怖さを感じさせる部分など、似通っているところはあると思います。

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SF的要素

宇宙人っぽいのが出てきたり、パラレルワールドに迷い込んだりと、SFの要素がよく出てきます。セントールたちの普通の日常との対比が面白いです。ドロドロした政治の話や、血なまぐさい戦争の話など、本当に同じ漫画か?と思うくらいやりたい放題いろんな要素がつまっています。

普通の日常系もあり

かと思えば、普通に女子高生の日常を描いているのんびりとした話もあります。女子高生独特の悩みだったり、友達と勉強会をしたり遊びに出かけたり…。ただ登場人物が全員人外なので、やはりそこにも独特の狂気があります。そして登場人物が全員大人びすぎていて、会話が大人です。偏差値の高い進学校っていう設定もあるからかもですが。日常系と言えど、たまにドロドロしたリアルな日常も垣間見えたりするので油断は出来ません。

まとめ

思ったよりハードかつシュールな側面がある漫画で、良い意味で?予想を裏切られました。ちょっと怖い部分もあります。なんだかモヤモヤすると同時に奇妙に続きが気になる読後感。かわいいっちゃかわいいんだけど流行りの萌え絵ではないような気がする絵柄。僕のように、同じ雑誌に連載されている「モンスター娘のいる日常」と同じような雰囲気を期待して手に取ると、カウンターパンチを喰らうこと請け合いです。

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