粉瘤を手術で治そうとする場合、主に二つの方法があります。自分で選択するというよりも、患部の状態を見た医師の判断によって決められるとは思いますが、それぞれメリット、デメリットがあるので患者側もこういったやり方があるというのを事前に知識として持っておくと良いでしょう。
切開法
粉瘤をメスで切開して中の膿や皮脂、垢などを出す方法です。「手術」と聞いて想像しやすいシンプルなやりかたですね。
切ったあと縫合が必要なので、そのあと抜糸やらなんやらで何回か病院に通う必要があります。粉瘤が大きければ切る範囲も広くなるので大がかりなものになってしまうことも。小さいうちに処置できればその分簡単になります。
また、粉瘤が炎症を起こして腫れている、膿がたまっている場合はまずは少し切って膿を出し、その後時間を置いて粉瘤の元となる袋を取り出す手術という二段階の流れになることが多いです。
くりぬき法
粉瘤が出来ている部分に小さい穴をあけて粉瘤の中身を抜き取る方法です。炎症を起こして腫れている場合でもできる手術法だそうです(縫ったりする必要が無いため)。
ただ、あまりに大きいサイズの粉瘤だとこの方法は難しく、できないこともあります。また医師の腕が必要なので、先生によってはちゃんと取り除けなかったりそもそもやってくれなかったりすることも。
それぞれのメリット・デメリット
どちらもいい部分、悪い部分があります。事前に説明があるとは思うのでよく話を聞いて納得できるほうを選びましょう。もし特に説明がなかった場合は自分から話を振ってみるのもいいかも知れません。
切開法のメリット
- 再発しにくい
- 対応できる病院が多い
- (くりぬき法より)完治が早い傾向
切開法のデメリット
- (くり抜き法に比べて)跡が残る可能性
- 腫れているときはできない
くりぬき法のメリット
- 短い施術時間で済む
- 跡が残りにくい
- 腫れていても(医師によっては)施術してくれる
くりぬき法のデメリット
- 袋を出せていないと再発の可能性
- 足の裏など、部位によっては不可能
- 縫合しないので治るまで少し時間がかかる
どちらがいいのか
粉瘤の状態や医師の技術にもよるので一概にどちらがいいかとは言い切れません。ただ、なるべく跡を残さず手術をしてほしいならくりぬき法は可能かということを事前に病院に聞いてみるといいでしょう。やってくれないところもあるので、リサーチは重要です。
ぜったいに再発してほしくないという場合は、袋が完全に除去出来る可能性が高い切開法がいいかも知れません。ただ切開法でも100%再発しないとは言い切れませんが。ちゃんと袋を取り除けていれば完治します。
最後に
粉瘤は良性の腫瘍なので、できたら絶対に手術というわけではありません。手術が嫌なら特になにもせず経過を見るという選択肢もあります。
ただ、僕のように放置している粉瘤がよく腫れたり、大きくなって煩わしいという方は手術で取ってもらうとすっきりします。その際の手術方法としてここでお話ししたことやかかった病院の先生の説明をよく聞き、納得した上で手術にのぞみましょう。
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