大人がなるというイメージがある厄介な痔である「痔ろう」。実は、赤ちゃんもなるんです。乳児痔ろうといって、大人とは性質が少し違いますが、肛門に膿がたまり、排膿し痔ろう化という流れは大人と変わりません。
僕は、20代で痔ろうを経験しましたが、実は赤ちゃんの頃に乳児痔ろうにもなっていたようなんです。そして、大人になってからの痔ろうは乳児痔ろうの再発?かもしれない可能性が。その関連性と、乳児時代に痔ろうにならないために気を付けるべきことを学びます。
乳児痔ろうの原因
初期段階では、下痢やおむつかぶれなど、衛生的に悪い状況などが原因で肛門周囲に赤い腫れができます。それを肛門周囲膿瘍と呼びます。その膿瘍から膿が出て、その排膿した穴が肛門とつながってしまった状態が痔ろうです。下痢が原因となっている点は大人と同じですね。
しかし、乳児痔ろうの原因は全てが明らかになっているわけではなく、上記のものはあくまで原因の中の一つという見方です。
放っておいて大丈夫?
この点は大人の痔ろうと違う点で、乳児痔ろうは自然治癒の可能性もあるようです。もちろん幹部を清潔に保つことが大切です。ちなみに、大人の痔ろうは手術をしない限りは完治しないと言われています。乳児痔ろうでも、経過をみても症状が治まらなかったり、症状が酷いようなら手術の必要があります。
大人になってからの再発?
僕は赤ちゃんの頃に乳児痔ろうの手術を経験しましたが、もちろん乳児の頃の記憶など覚えていないので自身にそんな実感はありませんでした。ただ、肛門付近にクレーターのように、本当にそこだけ抉れている部分があって、両親に「それは痔ろうの手術痕だよ」と聞かされていたのでなんとなく「そうなんだ」という認識はしていました。
問題は、それから十数年後のできごとです。昼夜逆転生活、不摂生、ストレスなど色々な要素が合わさっていた20代前半の夏の夜、盛大な下痢をしてしまった日。その後くらいから、なんかお尻がヒリヒリ、ふとした瞬間にチクッとした痛みが現れるようになりました。触ってみると、乳児痔ろうの手術痕と言われていた肛門付近のクレーター部分にぽつっとできもののようなものが。
肛門周囲膿瘍を繰り返す→痔ろう
触ったり、動いたときに刺激がいったりするとチクッとする痛みは日に日に増していき、クレーターにできたできものも少しずつ大きくなっていきます。やがて熱を持つようになり、クレーターだった部分は逆に腫れになりました。ネット等で症状を調べて分かったのは、この現象こそ痔ろうの前段階である「肛門周囲膿瘍」だったのです。腫れはおそらく下痢が原因で内部から菌がいってしまい、炎症を起こしていたのでしょう。やがてけっこうな大きさまで腫れた後、出血とともにその腫れは破れました。その後痛みも治まり平穏な日々が戻りましたが、それから長い肛門周囲膿瘍の再発との付き合いが始まります。病院にも行きましたが、なぜか肛門周囲膿瘍ではないという診断もされたり…。その辺りの紆余曲折は別の記事に書いています。肛門周囲膿瘍を何度も繰り返す現象=痔ろう、と説明している医師もいるので、現在も僕は痔ろうなのでしょうか。一応今は腫れもなく落ち着いています。
出来た場所が昔の乳児痔ろうの場所ということで、時を経て再発したのかと思ってしまいます。その部分の皮膚がクレーターになっていて弱くなっていたということもあるかも知れません。もしくは乳児時代の手術が不完全だった…?など色々と考えてしまいます。大人の痔ろうも、手術をしても再発してしまう確率はあるようです。
おわりに
もし、乳児のお子さんが痔ろうになってしまい、手術をした方がおられらたら、是非今後の腸内環境や生活、ストレスなどに気を使ってあげてください。僕のように時を経てもう一度痔ろうを経験するという不幸を防ぐために。健康的な生活と精神で、痔ろうはある程度予防できると思います。
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